自分の上でオーティスセレンが体を動かすたびに、 抱え上げられた足がゆらゆらと揺れるのが目に映った。

　 エリヤの呆然と見開かれた目からは止めどなく涙が流れ落ちていた。

　「どう？　オーティスセレン様。 エリヤの体の具合は。」

　「良いですよ……とても良い……」

　 ユールの揶揄するような問いに、 オーティスセレンはうっとりとした声で答えた。

　「この体があなたのものになった後も、 是非お願いしたいですね。」

　 腰を突き上げながら、 その白い体にねっとりと欲望に染まった視線をはわす。

　「ふふふ……もちろん。 たっぷりと楽しませてあげる。」

　「今から楽しみですよ。」

　「いや……いやだ……」

　 頭上で交わされる恐ろしい会話に、 エリヤは弱々しく首を振った。

　 ズッ、ズッ、と奥に突き入れられ、 その感触に思わず身を震わせる。

　「エリヤ……いいザマだね。 気持ちいい？　オーティスセレン様って上手だろう？　最後にせいぜい

楽しみなよ。」

　 ユールはエリヤの頭の方に近寄ると、 耳元に猫なで声で囁いた。

　「あ……あ……っ　ユ…−ル……っ」

　 エリヤが涙に濡れた顔でユールを見上げる。

　「まだまだ、 だよ。 まだこれから……ほら、 あんなにたくさんの男達が君の体を待っている。」

　 そう言ってユールが指差した先には、 十数人の男がいつのまにかひっそりと立っていた。

　 皆一様に黒いフードを深くかぶり、 その表情はわからない。

　「ひ……っ！」

　 エリヤは男達を見ると、 蒼白になって弱々しくもがこうとする。

　「おっと……ダメですよ。 急に動いては。」

　 身をよじらせるエリヤの体を両手で押さえると、 オーティスセレンはさらに深く突き上げ始めた。

　「あ…っ　あっ　い……やあっ」

　「そろそろいきましょうか……後がつかえているのでね。」

　 突き上げが激しくなる。

　「いやっ　いや……あっ　あっ　ああ…っ」

　 エリヤは中に流れ込んでくる熱い液体の感触に、 おぞましさに大きく身を震わせた。

　 逐情したオーティスセレンは静かにエリヤから体を離した。

　 征服された後腔から白いものがとろりと流れ出る。

　「待たせましたね。 ……さあ、 誰からでもどうぞ。」

　 その言葉に男達の中から一人が進み出る。

　 フードに顔を隠し、 声もなく近寄ってくるその様子は不気味なものがあった。

　 男は無言のままエリヤの足元に近寄ると、 台からだらりと力なく下がったままの両足を掴み上げ、

おもむろに体を進めてきた。

　「ひ……いっ！　いやあ……あっ　やあ……」

　 突き入ってくるものにエリヤはまた新たな涙を流した。

　 先程の行為で濡れて緩んだそこは男の侵入を易々と許す。

　 そのまま荒々しく揺さぶられ、 エリヤの体が人形のように揺れる。

　「他の方たちもどうぞ。 遠慮することはありませんよ。」

　 オーティスセレンの声が遠くに聞こえる。

　 エリヤの体を這う手が増える。

　「あ……い、 や……う……むうっ」

　 悲鳴を上げようとする口元に濡れた肉棒を押し込まれる。

　 喉奥まで強引に突き入れられ、 呼吸が止まる。

　 下半身を揺さぶっていた男が欲望を吐き出して離れた。

　 すぐに次の男が空いた空洞を自分のもので満たす。

　 また激しく突き上げられる。

　 体中を這いまわる何本もの手や口がエリヤの体をどろどろに汚していく。

　 下から上から突き入れられ、 揺さぶられ、 だんだんとエリヤの意識が闇に混濁していく。

　 ぼんやりと見開かれた目はすでに焦点を失いつつあった。

　「汚れたあなたはとても素敵ですよ。」

　 囁くオーティスセレンの声ももう届かない。

　 薄れゆく意識の中で、 エリヤはただ一人の名を心の中で呼んでいた。

　 愛しい人の名を。

　 アーウィン……、 と。