密やかな月

 



                          中編





  ベッドに横たわったエリヤの姿をじっとアーウィンが見つめる。

 「……アーウィン」

  見つめられることに耐えられなくなったエリヤが、 両手を差し伸べてアーウィンを招く。

  招かれるまま、 アーウィンはエリヤに覆い被さっていった。

  深い口付けを施し、 エリヤの口の中を舌で存分に味わう。

  「はあ……っ」

  息も止まるほどに深く激しく口付けられ、 頭の中がじんとしびれたようになっていく。

  ようやくアーウィンが唇を離した時には、 はあはあと肩で息をしていた。

  そんなエリヤの物慣れない様子に口を綻ばせると、 アーウィンは愛しそうに指で頬をなぞり

目や頬に軽いキスを落としていった。

  そしてそのまま顔をずらし、 耳元に軽く口付ける。

  耳たぶを唇に含まれ、 耳の穴の中を舌でちろりと舐められたエリヤの体がびくっと跳ねる。

 「あ……」

  おもわず溜息のような声が漏れた。

  その声にアーウィンの腕の筋肉が緊張する。

  エリヤの胸元に手をやると寝着の紐を解き大きくくつろげると、 肩からするりと落とした。

  そしてあらわになった首や胸に手をはわしていく。

  その跡をアーウィンの唇が追う。

 「…ひっ!」

  指に引っかかった胸の突起をこねるように弄ると、 エリヤの口から悲鳴のような声が上がった。

  アーウィンが顔を上げると、 エリヤは上気した顔に少し怯えた表情を浮かべ、 じっと彼を

見つめていた。

  唇がわなわなと震えている。

 「大丈夫だ。 怖がるな……大丈夫。」

  なだめるような声で優しく囁きながらエリヤに笑いかける。

  エリヤはその笑顔に少し安心したようにかすかに笑みを浮かべた。

  その笑みを確認すると、 アーウィンは再び顔を胸に落とし今度は唇で突起を弄り出した。

  ピンク色の乳暈を舐め先端に軽く歯を立てる。

  途端、 エリヤの体がまた大きく跳ねた。

  しかし今度は怯えた声を出す様子はない。

  見るとぎゅっと目を閉じてシーツを握り締めている。

 「……エリヤ、 俺に手を回せ。」

  アーウィンは苦笑してシーツを握り締めていた手を自分の首に引き寄せる。

  エリヤはおそるおそるアーウィンの首に手を回した。

  次の瞬間その手に力がこもる。

  アーウィンが腰に絡まった寝着の裾から手を入れ、 じかにエリヤの下半身を握り締めたのだ。

 「あっ アーウィン!」

  たまらずエリヤが悲鳴を上げる。

  しかしアーウィンは今度はそのまま行為を続行した。

  エリヤの分身を握った手をゆるゆると動かし、 固く芯を持った状態に育てていく。

  その間も唇は胸の突起を弄び続けている。

 「あっあっ……」

  エリヤの頭が左右に揺れ、 枕の上で髪の毛がぱさぱさと音を立てる。

  完全に屹立した分身をアーウィンは根元からしごくようにする。

  さらに濡れ出した先端を親指でくりっといじる。

 「あうっ! あっあっあっ……っ」

  エリヤはもうわけもわからず、 ただアーウィンの首にしがみついているだけだった。

 「エリヤ、 イキそうか? 一度イクか?」

  アーウィンがそんなエリヤの余裕のない様子に、 解放を促がす。

  エリヤはコクコクと頷いた。

  アーウィンは微笑むと、 手の動きを早くしてエリヤを絶頂に導いた。

 「あああっ!」

  訪れた激しい絶頂感に、 エリヤは高い嬌声を上げて身をのけぞらせた。

 




  激しかった鼓動が少し静まると、 エリヤは涙の滲んだ目でアーウィンを見た。

  エリヤを快楽に連れていった彼は、 しかしまだほとんど衣服を着たままだった。

 「……アーウィン、 お前も…」

  まだ余韻で震える手を伸ばし、 彼の服を脱がそうとした。

  アーウィンはそれを見て笑って上体を起こし、 さっと自分の衣服を脱ぎさった。

  たくましい体がエリヤの目を射る。

  顔を赤らめるエリヤの耳元に、 アーウィンは笑いの残る目で囁いた。

 「今度は俺も一緒に……」

  エリヤは恥じらいながら小さくこくんと頷いた。






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