楽園の瑕

 

29

 

 

 

    城に戻ったファビアスは、 まだ泣きながら抗うサラーラを腕に抱き上げたまま、 部屋へと

向かった。

  ずっと無言で歩くファビアスの険しい表情に、 城の者の誰もが慌てて礼を取って見送る。

  部屋に着いたファビアスは、 慌てて扉を開く兵士に 「俺が呼ぶまで誰も近寄るな」 と

短く告げると中に入っていった。

  腕に抱いたサラーラの泣きじゃくる声がずっと続いていた。









  部屋に入ると、 サラーラは乱暴にベッドの上に投げ出された。

  慌てて身を起こしてファビアスを見る。

 「うっ…うっ…えっ……ファ、 ファビアス様……」

  泣きながら、 ベッドの上を後じさる。

  泥に汚れた体が、 シーツを汚していく。

  それを見て、 新たにサラーラが自分から逃げ出したのだということを実感する。

  また、 怒りが込み上げてきた。

  冷たい表情のままベッドに歩み寄る。

 「ファビアス様……」

  サラーラは無言のまま近寄るファビアスに怯えの色を浮かべた。

 「……何故逃げた。」

  部屋に入って初めて耳にしたファビアスの声は、 サラーラの心を恐怖させるに

充分の冷たさを持っていた。

 「俺から逃げるなと言ったはずだ。 決して逃がさないとも。 忘れたのか。」

  ファビアスは怒りを湛えた目でサラーラをじっと見つめながら、 ゆっくりとベッドに

乗り上げた。

 「あ……あ……」

  怯えて逃げようとするサラーラの体を捕まえ、 その身をシーツに押さえつける。

 「許さないぞ。 俺から逃げようとするなど…………逃げることなど出来ないと

その身に教えてやる……っ」

 「ファビアス様っ いやっ!」

  逃げようとするサラーラの体から、 乱暴に衣服を毟り取っていく。

  びりり…と布の破れる音がした。

 「いやあっ!」

  見る見るうちに全ての衣服を剥ぎ取られ、 サラーラは悲鳴を上げた。

  ベッドから逃れようとベッドの上を這うサラーラにのしかかると、 ファビアスは

荒々しく自分の下肢をくつろげる。

  そのまま背後からサラーラの体を貫いた。

 「きゃあああああっ!!」

  途端にサラーラが絶叫した。

  固く閉ざされた後肛を熱い凶器が無理矢理にこじ開けて入ってくる。

 「いやあああっ 痛いっ 痛いいーーーっ!」

  あまりの激痛にサラーラが泣き叫ぶ。

  それを無視してファビアスはなおも奥へと突き進んだ。

  強引な挿入に傷ついたのか、 血の匂いがかすかに漂う。

 「やめて……えっ ファビアス様……やめて……許して……」

  サラーラは痛みのあまり、 気が遠くなりそうになりながら、 ファビアスに許しを乞うた。

  頬をとめどなく涙がこぼれる。

  ファビアスは全てを中に押し込むと、 乱暴に注挿を開始した。

 「ああああっ いやあっ!」

  新たな痛みにサラーラの口からまた悲鳴が迸る。

  かまわず腰を突き上げるファビアスの目には治まりやまない怒りの火が燃えていた。

  その怒りのまま、 サラーラの体を突き上げる。

 「許さない……俺から離れるなど……許すものか……っ」

 「あああっ あうっ! やああっ」

  乱暴に体を揺さぶられ、 サラーラは痛みのあまり意識が遠くなる。

  肉棒が行き来する蕾からは血がぽたりぽたりとシーツに落ちて、 赤い染みを

作っていく。

 「俺のものだ……っ」

  叫ぶように何度も言いながらファビアスが細い体に激情をぶつける。

  とうとう耐えきれなくなったサラーラは、 その意識を手放した。



    







                  
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